「お客さんは入っているのに、お金が残らない」——飲食店で最も多い悩みです。その原因の多くは原価率と回転率にあります。この2つの数字を見直すだけで、同じ売上でも手元に残る利益は大きく変わります。この記事では、飲食店が利益を残すための具体的な方法を、やさしく解説します。
飲食店はね、「売上」より「いくら残ったか」で経営の良し悪しが決まるんだよ。
忙しいのに通帳にお金が残らないんだ…。どこを見直せばいいんだろう。
まずは「原価率」と「回転率」。この2つが利益を左右する二大エンジンなんだ。順番に見ていこう。
― この記事でわかること ―
- 「売上はあるのに残らない」飲食店の落とし穴
- 原価率とFLコストの正しい見方
- 原価率を下げる具体的な方法
- 回転率を上げて利益を伸ばす
- 利益を残す月次チェックの習慣
「売上はあるのに残らない」飲食店の落とし穴
飲食店の利益が残らない原因は、ほとんどが「コストの管理不足」です。特に大きいのが、食材費(Food)と人件費(Labor)です。この2つを合わせたFLコストが利益を圧迫します。
感覚で仕入れ、感覚でシフトを組んでいると、知らないうちにコストが膨らみます。売上が増えても、それ以上にコストが増えていれば利益は残りません。まずは「どこにお金が流れているか」を数字でつかむことが第一歩です。
💡ここがポイント
飲食店の利益管理は
FLコスト(食材費+人件費)が中心。売上に対してFL比率60%以内が一つの目安とされます。
原価率とFLコストの正しい見方
原価率とは、売上に対する食材費の割合です。「原価率 = 食材費 ÷ 売上 × 100」で計算します。一般的な飲食店では30%前後が目安ですが、業態によって適正値は異なります。
| 指標 | 計算式 | 目安 |
|---|
| 原価率(F) | 食材費 ÷ 売上 | 約30% |
| 人件費率(L) | 人件費 ÷ 売上 | 約30% |
| FL比率 | (食材費+人件費) ÷ 売上 | 60%以内 |
大事なのは、メニュー全体の平均だけでなく一品ごとの原価率も把握することです。原価率の高い「客寄せ商品」と、原価率の低い「利益商品」を組み合わせることで、全体のバランスを取れます。
一品ごとの原価なんて出したことなかったよ。どんぶり勘定だったなあ。
原価率を下げる具体的な方法
原価率を下げるといっても、量を減らして満足度を落とすのは逆効果です。質を保ちながら原価を抑える工夫をしましょう。
1
ロス(廃棄)を減らす
仕入れすぎ・作りすぎを見直し、食材を使い切る工夫をします。ロスは見えにくい利益の流出です。
2
仕入れを見直す
業者の相見積もりや、旬の食材の活用でコストを抑えます。発注の単位やタイミングも点検します。
3
メニューを設計し直す
原価率の低い看板メニューを前面に出し、注文を誘導します。グランドメニューの構成が利益を左右します。
💡ここがポイント
原価率の改善は「ケチる」ことではなく
「ムダをなくす」こと。ロス削減は満足度を下げずに利益を増やせる王道です。
回転率を上げて利益を伸ばす
もう一つのエンジンが回転率です。同じ席数でも、1日に何回お客様が入れ替わるかで売上は大きく変わります。ただし「急かす」のではなく、自然な流れを作るのがコツです。
1
提供スピードを上げる
仕込みやオペレーションを見直し、料理が早く出る仕組みを作ります。待ち時間の短縮は満足度も上げます。
2
ピークタイムの効率化
予約・席配置・会計の流れを整え、混雑時のロスをなくします。
3
アイドルタイムを埋める
暇な時間帯に限定メニューやセットを用意し、席を遊ばせない工夫をします。
回転率は「お客さんを急かす」んじゃなくて「待たせない・遊ばせない」がポイントだよ。
利益を残す月次チェックの習慣
原価率も回転率も、一度見直して終わりではありません。毎月、数字を振り返る習慣が利益を守ります。
毎月
FL比率を確認する
売上・食材費・人件費を毎月集計し、FL比率の変化を追います。悪化したらすぐ原因を探ります。
毎月
客単価と客数を見る
売上の中身を分解し、単価が下がっていないか、客数が落ちていないかを確認します。
数字を毎月見るだけで、問題が小さいうちに気づけるようになります。「忙しいから後で」ではなく、月次の振り返りを習慣にすることが、利益の残る飲食店への近道です。
💡まとめ
飲食店の利益は
原価率と回転率で決まります。FL比率60%以内を目安に、ロス削減・メニュー設計・提供スピードを見直し、毎月数字を振り返る習慣をつけましょう。
まずは先月のFL比率を出してみるよ。数字で見れば手の打ちどころが分かりそうだ!
それでこそ!数字を味方につければ、忙しさが“利益”に変わっていくよ。
ABOUT ME
税理士事務所十数年、法人経理・経営を2年の経験を経て、法人・個人問わずスタートアップのコンサルタントをさせていただいております。