社員が10人を超えると、社長一人の目では全体を見きれなくなります。これまで通用した「社長が全部見る」やり方が限界を迎え、会社が成長するか停滞するかの分かれ道になります。この記事では、10人の壁を越えるために整えるべき管理体制を、やさしく解説します。
「10人の壁」って聞いたことあるかな。組織が変わる最初の節目なんだよ。
最近、目が届かなくなってきた感じはあるなあ。何を整えればいいんだろう。
社長が全部やる体制から、「仕組みで回す体制」へ。順番に見ていこう。
― この記事でわかること ―
- 「10人の壁」とは何か
- 10人を超えると起きる問題
- 整えるべき管理体制(役割と権限)
- 仕組みで回す会社への移行
- 社長の役割を変える
「10人の壁」とは何か
社員が10人くらいまでは、社長が全員の仕事を把握し、直接指示できます。コミュニケーションも口頭で十分回ります。ところが10人を超えると、社長一人では全員を見きれなくなり、指示が行き届かず、情報も伝わりにくくなります。これが「10人の壁」です。
この壁を、社長がさらに頑張ることで乗り越えようとすると、必ず破綻します。必要なのは頑張りではなく、「社長が見なくても回る仕組み」への移行です。10人の壁は、属人的な経営から組織的な経営へ転換するサインなのです。
💡ここがポイント
10人の壁は
「社長が頑張る」では越えられません。役割分担と仕組みで、社長以外でも回る体制を作ることが必要です。
10人を超えると起きる問題
体制を整えないまま人数だけ増えると、次のような問題が表面化します。
| 問題 | 原因 |
|---|
| 指示が行き届かない | 社長が全員を直接見られない |
| 情報が伝わらない | 伝達の仕組みがなく口頭頼み |
| 責任があいまい | 「誰がやるか」が決まっていない |
| 社長がボトルネック | すべての判断が社長に集中する |
特に「社長がボトルネック」になる状態は深刻です。あらゆる判断が社長を経由するため、社長が忙しいと会社全体が止まります。これを解消するのが、管理体制づくりの目的です。
整えるべき管理体制(役割と権限)
10人を超えたら、次の体制を整えましょう。社長と現場の間に「層」を作るのが要点です。
1
チーム・部門に分ける
仕事を機能ごとに分け、それぞれにまとめ役を置きます。
2
リーダーを置く
社長と現場の間にリーダーを置き、社長の負担を分散します。
3
権限と責任を渡す
リーダーに一定の判断権限を与え、現場で決められるようにします。
4
役割を明文化する
「誰が何に責任を持つか」を文書で明確にします。
全部自分で見るんじゃなくて、リーダーを通して見る形にするんだね。
仕組みで回す会社への移行
役割を整えたら、それを支える仕組みを作ります。属人化から脱却しましょう。
1
情報共有の仕組み
定例会議やチャットで、情報が組織全体に流れる流れを作ります。
2
業務の標準化
マニュアルで仕事を見える化し、人が変わっても回るようにします。
3
就業規則・労務の整備
10人を超えると就業規則の作成が法律上必要になります。労務の土台も整えます。
💡ここがポイント
常時10人以上の従業員がいる事業所は
就業規則の作成・届出が法律上必要です。この機会に労務面もきちんと整えましょう。
社長の役割を変える
10人の壁を越える最大の鍵は、社長自身の役割転換です。プレイヤーから経営者へ。
1
現場を手放す
実務を任せ、社長は経営判断や将来づくりに集中します。
2
リーダーを育てる
任せられる人を育てることに、時間を使います。
3
仕組みで管理する
個別に口を出すのではなく、数字や報告の仕組みで全体を把握します。
10人の壁は、会社が「社長の会社」から「組織」へと進化する大切な節目です。社長が全部抱える体制を手放し、役割・権限・仕組みを整えること。それができれば、20人、30人へとさらに成長できる土台が築かれます。壁を恐れず、組織づくりに踏み出しましょう。
💡まとめ
10人の壁は
属人経営から組織経営への転換点。チーム分け・リーダー設置・権限委譲・就業規則整備を進め、社長は現場を手放して経営に集中しましょう。
まずチームを分けてリーダーを決めて、就業規則も整えるよ。
それでこそ。壁を越えれば、会社はもっと大きく成長できるよ。
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税理士事務所十数年、法人経理・経営を2年の経験を経て、法人・個人問わずスタートアップのコンサルタントをさせていただいております。