会社のお金を増やす経費の見直し方|削っていい費用・ダメな費用
- 経費削減の正しい考え方
- 削っていい費用・削ってはいけない費用
- 経費を見直す具体的な手順
- お金が残る経費管理の習慣
経費削減の「正しい考え方」
経費削減と聞くと、「とにかく安く、何でもカット」をイメージしがちです。しかし、それは危険です。経費には、会社の未来をつくる“投資”のような費用も含まれているからです。
正しい経費削減とは、「ムダな費用=削る」「価値を生む費用=残す・増やす」と見極めること。削減の目的は、ただ支出を減らすことではなく、「同じお金で、より大きな成果を出す」ことです。この視点を持つだけで、経費の見直しは会社を強くする武器になります。
削っていい費用・ダメな費用
具体的に、どんな費用を削り、どんな費用を守るべきか。同じ「経費」でも、その性質はまったく異なります。代表的な例を、削りやすいもの・慎重にすべきものに分けて見てみましょう。自社の経費を思い浮かべながら読んでみてください。
| 削りやすい費用(コスト型) | 慎重にすべき費用(投資型) |
|---|---|
| 使っていないサブスク・会費 | 売上に直結する広告・販促費 |
| 過剰な交際費・接待費 | 人材育成・教育の費用 |
| 惰性で続く割高な契約 | 品質・安全に関わる費用 |
| ムダな在庫・廃棄ロス | 顧客満足を高めるサービス費用 |
ポイントは、「その費用をなくしたら、売上やお客さんの満足が下がるか?」と考えること。下がらないなら削ってOK。下がるなら、それは“生きた経費”なので慎重に。同じ「経費削減」でも、ここを間違えると会社の体力を削ってしまいます。
経費削減でやりがちな失敗
経費の見直しは効果が大きい一方で、やり方を間違えると逆効果になります。よくある失敗を知って、避けましょう。
失敗① 一律に「○%カット」と決めてしまう
すべての経費を一律で削ると、本来守るべき投資的な費用まで削ってしまいます。経費は項目ごとに性質が違うもの。一律ではなく、中身を見て個別に判断することが大切です。
失敗② 小さな節約に時間をかけすぎる
文房具やコピー代など、金額の小さい節約に労力をかけても効果は限定的です。それより、家賃や大口契約など金額の大きいものを見直すほうが、はるかに効率的です。
失敗③ 社員のやる気を削ってしまう
過度な節約は、職場の雰囲気や社員のモチベーションを下げます。「ケチな会社」という空気は、生産性を落とし、人材流出も招きます。削るべきはお金のムダであって、人の意欲ではありません。
経費を見直す具体的な手順
感覚で「節約しよう」では続きません。次の手順で、客観的に見直しましょう。
すべての経費を書き出す
毎月・毎年かかっている費用を、項目ごとにすべてリストアップします。「何にいくら使っているか」を見える化することがスタートです。「コスト」か「投資」かを仕分ける
各費用を、削れるコストか、守るべき投資かに分類します。迷うものは「なくしたら売上が下がるか」で判断します。金額の大きいものから見直す
小さな節約より、金額の大きい費用の見直しのほうが効果は大。家賃・人件費・大口の契約などから検討します。定期的に棚卸しする
経費は放っておくと、また増えていきます。半年〜1年に一度は見直す習慣を持ち、ムダの再発を防ぎます。お金が残る「経費管理の習慣」
経費管理は、一度やって終わりではなく、習慣にすることで効果が続きます。せっかく見直してムダを削っても、放っておけばまた少しずつ増えていくのが経費というもの。次のことを意識して、ムダがたまりにくい体質をつくりましょう。
- 新しい契約をする前に「本当に必要か」を一度立ち止まって考える
- サブスク・定期契約は、使用状況を定期的に確認する
- 大きな支出は「投資としてのリターン」を意識する
- 経費を削った分を、利益や投資に回す意識を持つ
- 現場の社員にもコスト意識を共有する
【具体例】経費の棚卸しで利益を増やしたL社
L社は、利益を増やそうと経費を見直すことにしました。全費用を書き出してみると、使っていないクラウドサービスが複数、惰性で続く割高な保険、ほとんど効果のない広告などが見つかりました。
これらのムダを整理する一方、効果の出ている広告と社員研修の費用はむしろ増やしました。結果、全体の経費は下がったのに売上は伸び、利益は大きく改善。「ただ削るのではなく、メリハリをつけるのが大事だった」と社長は話します。
よくある質問(FAQ)
- 経費削減は「ただ減らす」ではなく「見極める」
- 経費は「コスト」と「投資」に分けて考える
- ムダなコストは削り、価値を生む投資は守る
- 書き出す→仕分ける→大きいものから→定期棚卸し
- 削った分を成長への再投資に回す


