賞与の季節になると、「いくら出すか」で毎回頭を悩ませる社長は多いものです。なんとなくの金額では、会社の利益を圧迫したり、社員の不満を招いたりします。この記事では、会社の利益と社員の納得を両立させる賞与の決め方を、中小企業向けにやさしく解説します。
賞与はね、「気持ち」で決めると、もらう側の「期待」とズレてトラブルになりやすいんだよ。
毎回どんぶり勘定で…。多すぎても少なすぎても気をつかうんだよね。
「利益に連動させる」という考え方を入れると、決め方も説明もぐっと楽になるよ。
― この記事でわかること ―
- 賞与の役割と決め方の基本
- 賞与でやってはいけないこと
- 利益に連動させる決め方
- 社員の納得感を高める配分
- 賞与を経営に活かすコツ
賞与の役割と決め方の基本
賞与は、毎月の給与とは違う役割を持っています。それは「会社の利益を社員に還元し、貢献に報いる」こと。だからこそ、賞与は会社の業績と連動させるのが基本です。業績が良ければ多く、厳しければ抑える。この連動があるから、賞与は経営の調整弁としても機能します。
逆に、業績に関係なく毎回同じ額を出していると、社員は「当然もらえるもの」と受け取り、感謝も意欲も生まれません。さらに、業績が悪化したときに減らせず、経営を苦しめます。賞与は「固定」ではなく「変動」として設計するのが原則です。
💡ここがポイント
賞与の基本は
「利益の還元」。業績連動にすることで、社員のやる気と会社の安全性を両立できます。
賞与でやってはいけないこと
賞与の決め方を誤ると、かえって不満やリスクを生みます。次の点に注意しましょう。
| NG | 起きる問題 |
|---|
| 業績無視の固定支給 | 赤字でも払い続け、経営を圧迫する |
| 基準のない金額 | 「なぜこの額か」を説明できず不満を招く |
| 社長の好き嫌い | 不公平感が広がり、信頼を失う |
| 支給を約束しすぎる | 払えない時に大きなトラブルになる |
特に「支給額を確約しすぎる」のは危険です。賞与は業績次第で変動するものと、あらかじめ社員に伝えておくことで、いざという時のトラブルを防げます。
利益に連動させる決め方
賞与の総額は、感覚ではなく利益から逆算して決めると、無理なく説明できます。
1
賞与の原資を決める
「利益の◯%を賞与に充てる」など、会社が払える範囲をまず決めます。
2
必要な利益を残す
賞与を払っても、税金・返済・内部留保に回せる利益を確保します。
3
総額を社員に配分する
決めた原資を、基本給や評価に応じて各社員に配分します。
先に「いくらまで出せるか」を利益から決めるのか。これなら払いすぎないね。
社員の納得感を高める配分
総額が決まったら、どう分けるかで納得感が変わります。公平に感じられる配分を心がけましょう。
1
評価を反映する
貢献度の高い社員に多く配分し、頑張りに報います。評価制度と連動させます。
2
差をつけすぎない
極端な差は不満の元。メリハリは大切ですが、バランスも意識します。
3
決め方を共有する
「業績と評価で決まる」というルールを伝えておくと、金額への納得感が高まります。
💡ここがポイント
納得感の鍵は
「金額」より「決め方の透明性」。ルールが共有されていれば、多少少なくても納得が得られます。
賞与を経営に活かすコツ
賞与は、単なる支払いではなく、経営にプラスに使える機会です。
1
会社の状況を伝える場にする
賞与時に業績や今後の方針を共有すると、社員の一体感が高まります。
2
感謝を言葉で伝える
金額に「ありがとう」の一言を添えるだけで、賞与の効果は何倍にもなります。
3
次の目標につなげる
「来期はこうしていこう」と未来を語り、賞与を動機づけに変えます。
賞与は、会社の利益を社員と分かち合い、頑張りに感謝を伝える大切な機会です。利益から無理なく原資を決め、評価で公平に配分し、決め方を共有する——この3つを押さえれば、賞与は会社にも社員にもプラスになります。なお、支給ルールの設計は労務面の配慮も必要なため、不安な場合は専門家に相談しましょう。
💡まとめ
賞与は
業績連動が基本。利益から原資を決め、必要な利益を残し、評価で配分し、決め方を共有しましょう。「金額」より「透明な決め方」が納得感を生みます。
次の賞与から、利益の何%を原資にするか決めてみるよ。
それだよ。ルールがあれば、社長も社員も気持ちよく賞与の時期を迎えられるよ。
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税理士事務所十数年、法人経理・経営を2年の経験を経て、法人・個人問わずスタートアップのコンサルタントをさせていただいております。